<あまりにも素人な主婦の『店』>(2010年9月29日)
Nさんから。
今回必要があってスキャルプチュアという技術でつめを伸ばすために、
デパートのなかにあるネイルサロンに行ってきました。
普段は行ったことがないので、
田舎モノ根性丸出しで行ってきましたが、
技術もさることながら、接客もやはりプロ!
すばらしかったです。
私のようなネイルをしなさそうな一回の主婦でも、
お姫様のように大事に扱ってくれるんです。
自宅でネイルサロンをやっている主婦が大変増えていて、
私も友人以外に、他のところへも結婚式の都合などで行ったことがあるのですが、
そういう人は、やはり上から目線でなんかいまいちなんですよね。
「え?あんたがネイルやんのぉ?」みたいな。
で、そういう主婦の技術の相場が3500〜4500円ですよ。
デパート内のそのサロンは、ハンドで5250円です。
最高の技術と、理論と、ホスピタリティです。
●最低の接客態度、普通の家、中途半端な技術=3500円(安い方を採用)
●最高の接客態度、心地よい空間、最高の技術=5250円
その差は1750円。
この差額が「気持ち良い料」ですね。
「もう絶対、主婦の中途半端なサロンにはいかねぇ〜」って思いました。
「気持ち良い料」1750円払っても気持ち良い方が良いという人と、
そんなんどうだっていいや、安い方がいい、という人と居るでしょうね。
私もジェルネイルというのをやってもらったことが有ります。
行き着けの美容院へ行ったら、そこにジェルネイル勉強中の人がいました。
美容師さんの友人だそうです。
私はそこで両手足やってもらって2000円払ったような記憶があります。
「練習だけど材料費が掛かるので、申し訳ないが2000円いただけますか?」という態度でした。
美容師は接客のプロです。
その美容師と友人なのでその人は接客も良かったです。
もし、この時その人の接客態度が悪ければ即、美容師から指導が入ったことでしょう。
この美容師は優しいけど厳しい人なので。
その資格を取る勉強をしていた友人でさえ、
「材料費だから」と、1500円取るわけです。
「もちろん」と払っていましたが、
冷静に考えれば、「ん?」という感じです。
ジェル1個でだいたい4,000円です。
もちろん1個あれば、何人でも使える分量です。
ラメをつけるにしても、たかが知れています。
そこに、技術もないのに、技術料〜?
って思いました。
両手だけなら1000円で充分だと思う。
或いは練習台になるためにわざわざその家まで足を運ぶわけで、
それなら「時給」と「交通費」を払うべき。
それを「材料費」で相殺するべきですね。
つまり「タダ」で施術するってことです。
或るレイキのティーチャーもそうでしたが、
『女性の起業を応援しよう!』ってなもんで、
よくママ友同士で、友人のそういった起業を支えあおう!という風潮がどこかしらあるんですよね。
以前は、それもよし!と思っていましたが、
今は、「お金のある人同士で、勝手にやれば?私は、ちゃんとした技術と経験のある人に、対価を払いたいわ」と思います。
自宅サロンをやる人・・・ネイル、レイキ、リフレクソロジーなど、いろいろいますが、
金額設定に性格が出ますね。
自分の技術や、接客力、能力は置いておいて、
まず、価格ありきという感じです。
デパート内のサロンは現在、ジェルは止めていて、ポリッシュだけの扱いです。
理由はジェルを硬化させるための紫外線a波に、発がん性が確認されたためです。
紫外線以外の方法がきちんと確立されれば、再開する。
そうでない限り、使用しません。とおっしゃっていました。
しかし、そうなると、どのメーカーも研究開発が必要なので、
すぐには無理だろうということです。
発がん性が確認されているのに、
製造を続け、普及させているっていうのは罪ですよね。。。
いさぎよく「疑わしきは使用しない」を貫いてるところが気に入りました。
しかし、いろんなことがありますね、ほんと。
Nさん、貴重な体験談ありがとう御座いました。
今から25年ほど前かな。
素人の女性、OL、主婦でも才能を発揮しよう!私達だってやれる!
男社会に負けないぞっ、みたいな風潮がありました。
これは当時女性に人気があった雑誌が提唱したのか、それだけでは無いのか分かりませんが。
女性のアイディアを使って、企業を動かして製品を作ろうという動きがありました。
その中で覚えているのは自転車です。
自転車のチェーンが入っているというか、隠れているところの形が
通常は一方が細くて一方が幅広になっていると思いますが、
そのカタチが「みっともない」んですと。
なので、「両方同じサイズにした」と言うんです。
で、製品が出来ました。
それは「さらにみっともない代物」でした。
機能美というものがあり、その製品に必要な最低限のことを備えている姿が美しい、という
ことを、その女性達は思いつかなかったのではないでしょうか?
チェーンを入れる部分の形が一方が細くて一方が幅広なのは
そういう機能があるから必然的にそのカタチになったので
それをいじるというのは、全く不必要なことなわけですよ。
このアイディアをもらった企業はさぞかし困ったことでしょうが、
女性達が「それが良い」と言うならオマエ達、買うな?と、いうことで作ったのでしょう。
で、その自転車が売れて街に溢れかえった、という話を聞いたことがありません。
その後、あの自転車はどうなったんでしょうね?
アイディアを出した主婦実業家達は、製品開発に掛かった費用を払ったんでしょうね?
(多分これは雑誌主導の企画だったので、主婦には責任は無かったと思います。
つまり主婦は賠償金などを払っていないはず)
男社会に負けない、とか男には負けないなどと考えることがそもそも低次のサヌキそのものですから、
この件について「企業に対して申し訳なかった」という当然の心を使うメンバーが居たのかどうか、
私は内情は知りません。
この例のように頭の先の思いつきで鼻息荒く、手柄を欲しがって動くような女も居るのです、
という話でした。
さて、話が逸れました。
何が言いたいかというと、昔から才能を発揮したがるサヌキ女は存在していた、という話です。
才能を発揮したっていいんですよ、それをやりたいなら。
でも、そのためには最低限の知識、素養、勉強が必要なのでは?
それをしないで、ただ自分が才能を発揮したいから、というのはあまりにも低次元なので
その結果、出来た製品はロクでもない代物だし、自分で店を始めれば「自己中心」以外の何者でもない
代物が出来上がるのです。
世の殆どの人には「自分には分からないことが有るので、それを分かって行く生き方をしよう」とは思わない。
相似象というものがあるということを知っている人でさえ、それが出来ない。
相似象を読んで一般論は分かってもそれを自分に当てはめることが出来ないくらいなので
殆どの人は「自分が知らないことがあるということを知らないで生きている」のです。
会社組織はそういう人が何かを知るために、悟るために存在している面もあります。
だから組織の中で揉まれることは必要です。
ところが、主婦が一人で自宅で開業となれば、誰も命令も注意もしませんから、
その主婦は王様になってしまうわけです。
ましてや会社勤めをしたことがなく、
子供も居ない主婦(子供が居れば主婦に能力が無い場合、子供が世間から叱られるのでまだ向上する可能性がある)
(子供が叱られる、という言葉の中には怪我、病気、登校拒否、非行も入ります)
が、自分の才能を発揮したいがために仕事をすれば誰も矯正してくれません。
しかしそのような主婦が一人で仕事をすればやればやるほど不味いことをしでかします。
その時、お客さんがクレームをつけた際、その言葉を理解するならまだ良いが、
理解しない場合は、その個人営業の店はやっていけないのではないでしょうか?
私も今まで何度か主婦が一人でやっている店のお客になったことがありますが、
その人達に共通しているのは「物事が分からないこと」でした。
そういう相手に分からせようというのは無理なので説明はしませんでしたが、
二度とその店では買い物をしませんでした。
クレームをつけてくれるお客さんはありがたいのです。
通常はクレームをつけてくれずに、去って行きます。
(私ですら面倒なのと、その店主に対して自分が嫌な思いをしてまで忠告しようとは思いません)
自分では気づかない箇所を指摘しれくれるので、上司も同僚も居ない個人営業の主婦は
お客さんから学ぶことは必須です。
主婦が中途半端に商売すると、そういうことになりますね。
誰も指導しないし、叱らないからね。
お客さんがクレームつけるのが、一番の勉強になるんだけど、
それを無視する、却下する、バカにする、怒るとかね。
そういう態度でやっていけると思う方が間違っています。
淘汰されるでしょう。
はい。
いずれこういう自宅サロンブームも、なにかしら淘汰されていくと感じます。
なんとなくここ数年、ニッチな産業でお金を稼ごう!
というブームみたいなものがありましたよね。
商売って、商人じゃないと勤まらないというか、
「商売人として、義理人情」って大切だなって感じます。
商売人自身が人間としてとりあえずマットウであること、
人間のことが分かることは必須ですね。
パンドラのゆかエンジェルさんの記事といい、
商売を甘く見ている人は、やはり成り立たないというところでしょうか。
Nさんはネイルで嫌な思いをしたようですが、その体験をしたから学べたので良かった。
嫌な思いをしたら、嫌な思いをしただけで留めておかず、そこから何かを学べば良いと思います。
どんなことからも学べる姿勢になっておけば、知恵もつくし人生も楽しくなります。
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復活するチャンスを与えない日本社会に冷たさに関して疑問を持つのは同意する。
しかし、それすらも企業自ら労働者に突きつけた理不尽さである。
履歴書などで復活のチャンスを踏みにじり続けたのも企業自身であり、
人々にそれがデフォルトであると思い込ませている。
その通りに人々が動いただけなのでごく当たり前の現象でしかない。
2011-01-04 16:25:13